まずはここから!遺言書作成で最初にぶつかる10の不安とその解消法

遺言書を書いた方がいいとは分かっていても、なかなかその一歩が踏み出せない――そんな声をよく耳にします。財産のこと、家族のこと、これから先のことを「文章で残す」という行為は、思っている以上にハードルが高く、心のどこかで“まだ先でいい”“何となく不安”と感じてしまうもの。けれど、遺言書は特別な人だけのものではなく、誰にとっても“家族への想いを形にする手段”です。まずはその不安の正体を知ることから、安心への一歩を踏み出してみませんか。

目次

不安その1:法的に有効か?

せっかく遺言書を書いても、形式に不備があれば無効になる可能性がある――そう聞くと、不安に感じるのも無理はありません。実際、自筆証書遺言の場合には、全文を自筆で書くことや、日付・署名・押印など、法律で定められた要件を正しく満たす必要があります。これらを一つでも欠いてしまえば、残された家族がその内容を実現できなくなる恐れもあります。形式に不安があるときは、早い段階で専門家に確認してもらうことで、安心して遺言を残すことができます。

不安その2:内容に漏れがないか?

どんなに丁寧に書いたつもりでも、大切な財産や相続人の記載が漏れてしまえば、遺言の内容が思わぬ混乱を招くことがあります。たとえば、預貯金は明記しても、不動産や株式、あるいは貸付金などをうっかり書き忘れてしまうこともありますし、認知していない相続人や疎遠になっている家族の存在を見落とすケースも少なくありません。すべての財産と関係者を一度整理し、抜けや重複がないようにリストアップすることで、漏れを防ぐ第一歩になります。作成前に、財産目録や家族関係図を準備するのも有効です。行政書士は遺言書を書くための前準備である、財産調査や家族関係調査にも長けています。

不安その3:家族が納得するか?

遺言書は本人の意思によって自由に書くことができ、事前に相談する義務も、家族から了承を得ておかないといけないこともありません。しかしながら、自分の意思を明確に遺言書に記しても、その内容を家族が素直に受け入れてくれるとは限りません。特定の相続人に多くの財産を残した場合や、相続人以外の人物に財産を渡す場合など、遺された家族が不公平感を抱くこともあるためです。そうした不満が原因で、遺言の有効性を争われるケースもあります。家族が納得しやすくするためには、なぜそのような分け方を選んだのかという理由を、付言事項としてやさしく添えることや、生前からの話し合いによって思いを伝えておくことが大切です。

不安その4:見つけてもらえるか?

せっかく遺言書を用意しても、亡くなった後に誰にも見つけてもらえなければ、その内容は実現されることなく埋もれてしまいます。自宅の引き出しや金庫などに保管していた場合でも、家族がその存在を知らなければ、相続手続きが進んでしまう恐れがあります。とくに自筆証書遺言は、発見されないリスクが高いため注意が必要です。見つけてもらいやすくするためには、信頼できる家族に場所を伝えておくことや、法務局での保管制度を活用することで、安全かつ確実に遺言を残すことができます。

不安その5:気が変わったらどうする?

一度書いた遺言書でも、時間の経過とともに財産の状況が変わったり、家族との関係に変化が生じたりすれば、内容を見直したくなることもあるでしょう。そうした場合でも、遺言は何度でも書き直すことができ、最新の日付のものが有効となるため、必要に応じて柔軟に対応できます。ただし、古い遺言書を破棄せずに残しておくと、後のトラブルの原因にもなりかねません。気が変わったときは、書き直すだけでなく、前の遺言の扱いにも配慮することで、より確実な意思表示が可能になります。

不安その6:専門家に頼むべきか?

遺言書は自分で書けるものだからと、専門家に相談せずに済ませようと考える方も少なくありません。たしかに、自筆証書遺言であれば費用もかからず手軽に作成できますが、法的な要件を満たしていなかったり、内容に不備があったりすると、かえって家族に迷惑をかけてしまうこともあります。行政書士などの専門家に頼むことで、形式や内容のチェックだけでなく、遺留分への配慮も含めたアドバイスが受けられるため、安心感が大きく違ってきます。不安や疑問があるときこそ、相談してみることが賢明です。

不安その7:遺言執行者って何? 誰にすればいいの?

遺言書に書かれた内容を実際に実現するには、手続きを担う「遺言執行者」の存在が重要になります。遺言執行者とは、相続人の代わりに財産の名義変更や分配などを行う人であり、適切に選んでおかなければ、相続手続きがスムーズに進まない恐れもあります。家族の中から選ぶこともできますが、利害関係が絡む場合には、かえってトラブルのもとになることもあるため注意が必要です。信頼できる第三者や専門家を遺言執行者として指定することで、手続きの確実性と中立性を確保しやすくなります。

不安その8:早すぎるのでは?今じゃなくていいのでは?

「まだ早いのでは?」「元気なうちは必要ない」――遺言についてそう感じる方は少なくありません。けれど、遺言書には“書けるうちに書いておくべき理由”があります。判断能力がしっかりしている今だからこそ、自分の意思を正しく残すことができ、いざ認知症になってしまってからでは、法的に遺言が作れなくなる可能性もあるのです。また、子どもが未成年のうちに親が亡くなった場合、遺産の分割方法を遺言で指定しておくことで、残された家族の不安を減らすことができます。先のことだと思っていても、突然の事故や病気によって「そのとき」はいつ来るかわかりません。遺言は、何かあったときのための“家族への準備”として、早めに動くことが大切です。

 

不安その9:相続税との関係

遺言書を書く際には、相続税のことも考えておかないと、せっかくの内容が思わぬ税負担につながることがあります。たとえば、特定の人に多くの財産を相続させることで、課税額が偏ってしまったり、現金以外の財産を相続させた結果、納税資金に困るケースもあります。遺言で誰に何を渡すかを決める際には、税金の仕組みや特例措置を理解したうえで計画を立てることが重要です。税金の不安を減らすためには、事前に税理士と相談しながら、節税対策や納税方法について考えておくことが有効です。

不安その10:書いた後の変更はできる?

一度遺言書を書いたからといって、それで安心とは限りません。財産の内容が変わったり、相続人の状況に変化があったり、気持ちに変化が生じたりすることで、当初の内容が今の思いと合わなくなることもあります。そのままにしておくと、現実にそぐわない遺言が残されてしまい、家族が困る結果にもなりかねません。定期的に内容を見直すことで、常に自分の意思を正しく反映させることができます。特に、資産が大きく変動した時、不動産の処分や相続人の変更があったときは、速やかに見直しを検討することが大切ですし、その方法も簡単です。

 まとめ 「最初の不安はみんな同じ」。だからこそ早めに一歩を

遺言書に向き合うとき、多くの人が同じような不安や迷いを抱えるものです。何から始めればいいのか分からずに戸惑ったり、書いた内容で家族がもめないかと心配したりするのは、決して特別なことではありません。けれど、その不安を理由に先延ばしにしてしまうと、いざというときに後悔を残す結果にもなりかねません。不安を感じるからこそ、早めに行動することで、安心を手に入れることができます。最初の一歩は小さくても、未来の家族にとっては大きな意味を持つ一歩になります。行政書士井戸 規光生事務所では、相続診断士の資格も持つ行政書士が、一人ひとりの事情に寄り添い、遺言書作成サポート業務を承っております。初回相談は無料ですので、お電話052-602-9061またはEメールido.kimioアットマークofficeido.com、お問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

2024年に「行政書士 井戸 規光生 事務所」を設立しました。
建設業、遺言・相続サポート業務に特化した名古屋市南部の地域密着型事務所です。
高校時代はラグビー部に所属。地元名古屋のスポーツチームを応援しています。

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