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直前3年の各事業年度における工事施工金額(直3)の記入例を解説
「直前3年の各事業年度における工事施工金額」(以下「直3」)は、建設業許可の新規申請や、許可換え新規、般特新規、業種追加の申請時、および事業年度終了届(決算変更届)や、経営事項審査の時にも提出します。直近3年の各事業年度における完成工事の施工金額について業種別に記載する書類です。今回は直3作成時に注意するポイントを解説します。ぜひ最後までお読みください。
直3とは
「直3」には、申請日から直前3年の事業年度に完成した、請負工事の代金を記載します。許可の更新申請の場合だけは、作成する必要がありません。
直3の各項目の解説
①税込み 税抜き
経営事項審査を受ける場合は、「税抜」に○を、経営事項審査を受けない場合は「税込み」に○をつけます。分からない場合は決算書に合わせてください。
②事業年度
「*申請日の直前の決算期
から起算して、過去3年間」の事業年度を記載します。個人の場合は、1月1日〜12月31日、法人であれば定款に定められた事業年度を確認してください。
(*)事業年度:1月1日~12月31日で、申請(=書類の提出)日が令和6年2月1日の場合、申請日の直前の決算期は「令和5年12月31日」です。ここから起算した過去3年間の事業年度を記入します。
10期(令和3年1月1日~令和3年12月31日)
11期(令和4年1月1日~令和4年12月31日)
12期(令和5年1月1日~令和5年12月31日)
③許可に係る建設工事の施工金額
業種別にデータを書き込むので、業種の名称を記載します。1枚に4業種しかありませんので、それを超える場合は、同じ書式に書き込みます。
複数の業種について書き込む場合は、建設業許可申請の手引にある「建設工事の種類の例示」の順番に記入します。
1.土木 2.建築 3.大工 4.左官 5.とび 6.石 7.屋根 8.電気 9.管 10.タイル 11.鋼構造物 12.鉄筋 13.舗装 14.しゆんせつ 15.板金 16.ガラス 17.塗装 18防水 19.内装 20.機械 21.熱絶縁 22.電気通信 23.造園 24.さく井 25.建具 26.水道 27.消防 28.清掃 29.解体
④「元請」「下請」の区別と、「公共」と「民間」の区別
発注者から直接請け負った工事は、「元請」欄に、他の業者から請け負った場合は、「下請」欄に、請負金額を千円未満切り下げで記載します。「元請」は、さらに「公共」と「民間」とに区別します。
なお、直前年度の業種ごとの元請金額の合計は、同じ年度の工事経歴書(詳しくはコチラ)の合計欄の「うち元請工事」の額と一致していなければなりません。
⑤その他の建設工事の施工金額
500万円(建築一式工事は1500万円)未満の工事、軽微な工事を行った場合の合計金額を記載します。
⑥合計
ここに記入される合計金額は、同じ年の工事経歴書や損益計算書の完成工事高と数字が一致しなければなりません。
過去2年分のデータはそのまま書くことが可能
直3では、第1期、第2期、第3期のように、古い年度から順に書いていきます。翌年度に作成する直3は、第2期、第3期、第4期のデータを記入するので、第2期、第3期のデータは、前年度に提出したものと同じ数字を書き込むだけになります。毎年作成を怠らなければ、新たにデータを洗い出し、書き込むのは直前期の分だけです。
まとめ
「直3」は、更新以外の許可申請(新規、許可換え、般特、追加)、事業年度終了届(決算変更届)、経営事項審査など求められるケースが多い点と、工事経歴書や損益計算書などの他の書類とも整合性を求められる点が大きな特徴です。行政書士 井戸 規光生 事務所では、建設業許可の申請だけでなく、毎年の事業年度終了届、変更届、更新手続きのサポートや、日々の業務に忙殺される事業者様への、各種手続きの期限管理も承っております。 また、1年間に請け負った工事の契約書だけをお預けいただければ、そこから業種別の仕分けを行い、直3の作成も行います。初回相談は無料ですので、是非お電話、お問い合わせフォームなどからお問い合わせください。ご連絡、お待ちしております。