一般建設業許可を取得するための「財産的要件」をわかりやすく解説

建設業許可を取得するための要件の1つである、「財産的基礎又は金銭的信用」を証明するための預金残高証明書について解説します。

建設業許可業者は大きな規模の工事を請け負うことが多くなり、下請業者を使っていくことも多くなるため、簡単には倒産しない金銭的な力があることの証明として「財産的基礎又は金銭的信用」が確認されます。

 また「財政的基礎又は金銭的信用」の証明のための要件は「一般建設業許可」と「特定建設業許可」で大きく違います。大規模工事を請け負い、請負に出せる金額も大きい特定建設業許可は、一般建設業許可よりも要件が厳しいですが、今回は多くの事業者が最初に取得を目指す、一般建設業許可の要件を説明いたします。

目次

財産的基礎又は金銭的信用の証明方法

自己資本の額が500万円以上ある

法人:貸借対照表の純資産合計の額が500万円以上ある。(新設の法人は資本金が500万円以上あること。)

個人事業主:(期首資本金+事業主借勘定+事業主利益)-事業主貸勘定+(利益留保性引当金+準備金)が500万円以上であること。

500万円以上の資金調達能力がある

金融機関等の融資証明書や預金残高証明書等を用意する。500万円以上の口座残高を証明する書類は、直前に500万円を借りて、口座に入金し、残高証明書を発行したあとすぐその500万円を返済してもかまいません。

預金残高証明書の基準日

資金調達能力の確認のための預金残高証明書は、いつのものでも良いわけではありません。審査行政庁にもよりますが、愛知県では申請日直前4週間以内のものとなっています。早すぎる段階で残高証明書を取得してしまうと、有効期限を過ぎてしまうこともありますので、申請手続きの進捗を意識しながら残高証明書をとる必要があります。

合算も可能

残高証明書は複数の銀行預金の合計額の合算で500万円以上あれば要件を満たすことはできますが、その場合は2つの銀行が発行する残高証明書の「基準日」を揃える必要があります。基準日が違うと、「A銀行で250万の残高証明書を発行してもらい、すぐに引き出して3日後にB銀行に250万円入金して残高証明書を出したかもしれない」となり財産的基礎要件を満たすことはできなくなります。

まとめ

行政書士 井戸 規光生 事務所では建設業許可関連業務を中心に承っております。許可要件を満たしているかのご相談だけでなく、許可取得に必要な書類作成、書類集めを一括でお引き受けいたします。また、許可取得後に定期的に必要な手続きや、許可の維持に向けた有益な情報も定期的にお知らせいたします。初回のご相談は無料ですので、電話や、お問い合わせフォームなどから、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

2024年に「行政書士 井戸 規光生 事務所」を設立しました。
建設業、遺言・相続サポート業務に特化した名古屋市南部の地域密着型事務所です。
高校時代はラグビー部に所属。地元名古屋のスポーツチームを応援しています。

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